

台湾レポート 手仕事編4 プラスチック
2026年5月、夕暮れ時。 宮崎さんと別れた一行(福智の法師さん3名と通訳さん、そして私)は、甲府から東京に向かう特急「かいじ」に揺られていました。 少し復習すると、この甲府滞在以前、法師さん含む福智の皆さんは「花まつり」のため富来に滞在していました。 花まつりは毎年5月、富来在住のリンさんが開催してるもので、台湾とか日本国内の福智のメンバーの方が富来に来てくださって(今回は50名!)、催しをしたり台湾素食を振る舞ってくださったり、海岸清掃を行ったりするものです。 私は昨年初めて参加させてもらい、そこで福智の法師さんと知り合い、今年の台湾訪問にもつながりました。 花まつり自体はFutoが関わっているものではないので、本来であれば一個人として行事に参加するだけでいいんですが、今回は法師さんたちに加え、私が3月に台湾に行った際に知り合った方々(オーガニック茶チーム。この話はまたどこかで)も富来に来てくれることになっていたので、皆さんに活動のことや富来の現状を知ってもらおう!と、はりきって、富来の案内を企画したのでした。 Futoメンバーである榎本


台湾レポート 手仕事編3 産地とは「素材」のある場所
2026年5月。 私は、甲府にいました。 え? 台湾にそんな地名あったっけ? と思いのみなさん。 あるんですよ、ええ。東の方の県で、山が見えて、ワインがおいし・・・・ と言いたいところですが、すみません。 ここはKofu、Yamanashi、Japanです。 富士山が見えます。ワインも美味しい、ジャパンです。 話というか、実際に距離も飛びすぎてみんなついてこれないよね。 私も今UFOに乗ってる気分なんですが、ひとまず、甲府のことを忘れていただいて、前回の話に戻りましょう。 前回、台湾レポート手仕事編2で私は、台湾で訪問した3か所を通じて得た視点みたいなものとして、「幾何学模様と装飾」そして「素材」という二つについて、触れました。 今回はその続きなんですが、「幾何学模様と装飾」については別の機会にもっと掘りさげることになると思うので一旦置いておいて、これから、主に、「素材」について語っていきたいと思います。 冒頭から結論みたいなことを言ってしまいますが、私は台湾での滞在を経て、あるいはその前後で「手仕事」とか「産地」に思いを巡らせるなかで、


台湾レポート 手仕事編2 継承と伝統のアップデート
事前情報を詰め込みすぎて混乱ぎみなまま台湾にやってきた私ですが、今回、台湾の手仕事を知るために訪問したのは以下の3ヶ所です。 ◆Kamaro’an https://www.kamaroan.com/ ◆新北市烏来泰雅民族博物館 https://www.atayal.ntpc.gov.tw/ ◆達卡(ダカ)工作坊/ 高林美鳳(カオリン・メイフェン)さん(「烏来織藝協会」のメンバー、達卡工作坊代表) 詳細なレポートをここにも掲載しようか迷ったのですが、長くなりすぎるので、省きます。 (メモに毛が生えたような感じですが、帰国直後に作成したので熱量だけは結構あるレポートはこちらをどうぞ) さて、このブログのタイトルにもありますが、今回この3箇所の訪問を通じてのキーワードは「継承」そして「伝統のアップデート(更新)」。 なぜ文化財レスキューが災害支援につながるのか(4) ここにも書いたのですが、私たちは、今回の地震を機に発掘された富来のものづくりや手仕事についての聞き取りを行い(必要に応じて再興し)ながら、手仕事を「継承」す


台湾レポート 手仕事編1 原住民・富来族
台湾から戻ってきて、あっという間に2ヶ月経とうとしていますが、お待ちかね(?)、台湾レポート、手仕事編をお送りいたします。 ここで、今一度、自分のために整理をしておきたいと思いますが、今回、台湾にお伺いした目的は大きくわけて二つ。 一つは、台湾のオルタナティブ教育の現状を学ぶこと。 そしてもう一つが、台湾の、竹細工や織物といった手仕事の現状を知る。 (背景や目的の詳細は、こちら) いずれも、能登・富来の再生にむけて(地震からの復興というよりは、地震前から抱えていた社会課題も含め、地震を機にあらためてこの地を再生する、という意味合い)のものです。 前回はオルタナティブ教育についてやたら長いレポートを提供しましたが、今回も、やっぱり長いネ!手仕事編です。 さて、私たちがこれから取り組もうとしている「地震を機に、富来で掘り起こされた手仕事」の例として挙げているのが、「竹細工や織物」です。 もちろんこれだけではないのですが、主にその二つを掲げている手前、「竹細工と織物の現状を知るなら、日本でええやん!」と皆さんのツッコミが聞こえてきそう。なんなら私自身も


子孝行な災害
先日、とある知人から「仮設(恒久)に入らせてもらっとるけど、やっぱり家を建てようと思って。でも、仮設の人にはあんまり言えんから」と相談を受けることがありました。 (以下はざくっとした相談内容) ・自分の家はもう解体しており、今は恒久仮設(仮設期間を終えたら公営住宅として家賃を払って住み続けることができる)に入っている。 ・迷っていたが、同じ土地に家を建てようかなと考えている。 ・新しい住まいに暮らすのは現在70代の方一人暮らしの予定だが、今後、お子さんが帰ってくる可能性もある。 ・建築に関して誰に頼んでいいのかわからないのでハウスメーカーで選ぼうと思っている。今の所、A社B社の2社で迷っている。(モデル住宅は見に行った) ・A社は、額面で平屋の3LDK1,800万円と書いてあったが、能登だと遠方費で450万円プラスになると言われている。 ・B社の方が外観はしっかりして良さそうだが、耐震基準が「1」。逆にA社は耐震基準が「3」(?)。耐震基準が高い方がいいと思うが、B社の場合は耐震基準をあげるとプラス◯◯円と、金額があがっていく。...


台湾レポート 教育編4 日本の話
日本に戻り、私は、これからの活動について考えています。 いくら福智の教育が良いといっても、じゃあ日本の学生が台湾にいけばいいか、とか、福智の教育プログラムをそのまま能登に持ってきて学校作ろうとか、というとそういうことではありません。 私自身は、「能登」という土地に想い入れがあり、「能登に人が学び育つ場を」というこだわりは持っています。 その理由は、能登という土地が持つ自然環境、歴史、手仕事を含めた多様な文化、多様な生物、あるいはその背後にある霊性みたいなものも含め、学びの場としての魅力を認識しているからであり、能登地震という出来事が起こったというきっかけから一種の導きみたいなものを感じているから。 しかし、前述のように台湾のような学校教育を誘致すればいいということではないし、富来に民間学校を作りましょうということでもありません。 じゃあ、能登・富来らしい学びの機会・場・形とは? 手仕事の話は後日するとして、一つ、今回の旅を通じて見えてきたのは、あえて形のある「場」を設けなくても、今回のように、Futoが、能登・富来が、子どもたちあるいは大人も含め

